Am I What Colors?ー元姫の復讐ー
「だから、面倒なことにはならねぇよ。帰りたくないなら、今日は大人しく泊まれ」
「泊まらないに決まってるじゃん……」
「何でだよ?」
「何でって……あんたに借りを作りたくないし」
「借りって何だよ。んなもんいらねぇよ」
不機嫌そうに立ち上がり、キッチンに立って水を飲む南蓮央。
「泊まらないっていうなら、また援交でもすれば?」
「っ……」
そう言われると何だかしゃくだ。
まぁ、今日一晩だけなら泊まっても…。
「……わかった。一晩だけ、世話になるよ」
「あぁ。じゃあ、風呂入って来い」
あ、そうだ。
私、お風呂に入りたかったんだ。
「どこ?」
「そこの突き当りを右」
南蓮央が指さした方に行き、バスルームを見つけた。
意外にもきちんとお湯が張ってあり、入ることにした。