檻の中から捧げる君への嘘
初めての決闘から
6年がたち16歳になった
今もただ生きるために
決闘で勝ち続けている
それは同時に
私の勝ったのと同じ数の
アンバーが亡くなって
いるということ
「苑」
名前を呼ばれて我にかえる
その声の持ち主は
私にとって絶対
主といってもおかしくは無い
鷹野銀のもの
私を此処に連れてきた男
「すみません。……ご用ですか?」
すぐに彼のもとに向かう
彼は人間
そして此処の支配人のような存在
彼の命令は
働く人間にとっても絶対
アンバーは逆らうことは許されない
私も勿論同様だが
私の場合は義務でそうしている
わけではない
特別、彼の言うことは
絶対なんだ