檻の中から捧げる君への嘘
「買い物にいくんだ
お前も来てくれ」
「はい」
9歳のころ手伝っていたからか
今もこうして彼の
手伝いをしている
新しい子を使うより
慣れた私を使う方が
楽なんだろう
「身体……平気か?」
「えっ?」
檻を出るさいに
いつもと変わらない表情で
変わった質問をしてくる
「決闘だったろ」
私が理解出来てないと
気づいた彼は
すぐに言葉を付け加えた
「…はい。平気です。」
人間がアンバーの心配を
するなんて普通ではない
私としては
他の人間にこんな
光景を見られて
彼が何か言われないか心配だ