檻の中から捧げる君への嘘
大きな鐘の音で決闘が始まる
男の子は両手でナイフを握り
私めがけて走りだした
足の早い彼は他のアンバーに比べ
動きはいいようだ
でも
「う"っ…!」
私は直前で彼の上を飛び
後ろに回って
彼の背中にナイフを突きつけた
その瞬間
目の前に広がる赤
「「「うおーー!!」」」
見物客は大きな歓声をあげる
そして彼が私の方を振り返った
瞬間に私は彼の
左首に浅く切りつける
血がさっきよりも飛んだにも関わらず
まだ彼は死ねない
最後は心臓と決めているから
「「「BLOODY MARY
BLOODY MARY」」」
ますます歓声は大きくなり
まだかまだかと待ちわびている
「っっ、!」
歓声に合わせるように
私の持っていたナイフは
綺麗に彼の心臓に突き刺さった
「「「わああーーーーー!!!」」」