Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
頭
二回
貧血みたいに グワンってなる
「―― スイは、高校生なんやけん
普通に、学校通っち
… 普通の友達と一緒に
真面目に勉強してからればよか」
「… ふ…つう?」
「彗ちゃ…」
バレてたこと ショックで
手首 震える ――――
「… 普通 っち なん?
髪…染めてなければ普通?
毎日、学校通っちれば普通なん?」
「当たり前だ」
「彗ちゃ…あのね?」
「お…お父しゃんと…お母しゃんは…
なんにも、わかっちなかんだ…!!」
――― 教室
ホースの水
机の落書き
ひとりぼっちの体育
同じ制服
刺さる言葉
同じ形の 笑った口 ――――
「… どこが…普通なん
ふ…普通の人が、人に水かけるのか?
クツ隠してから、捨とうのか?
やったらうち、普通やなくてよか!!
悪い子っち言われる方かマシか!!
…ただ、そいだけで
普通っちゆうなら……
うち、ぜったい…!!!
普通の友達なんか、いらんけん!!」
「―― 彗ちゃ…!!」