Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
声… 変わった ――――
ドキッとして見上げる
魔法使いの 横顔
「スイ、オマエは
バーチャンの着替え、手伝ってやれ」
「へ… ど、どがんすっと…?」
「今からそのジーチャンとこ
バーチャン連れて行くに決まってんだろ」
「――― で… ば ばってん!
街へ行く船、もう終わっちるよ…?!」
「ふっ」
白くて 歯並びのいい口元が
ニヤリと 不敵に笑う
そして、ポケットから抜いた
メタリックレッドのケータイ
軽く一回転させた後、スライドさせて
白い蛍光灯の下、高らかに掲げた ―――