Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜

「バーチャン！
しっかりつかまっとけよ！！」




光るケータイ


港に向かう坂


灯台のライト


走る魔法使いに おぶわれて


何度も頷くおばあちゃん




わたしも走る


そして たどり着いたのは ―――…







「スイ！部屋の中
バーチャンと一緒に入っとけ！」




ヨットハーバー…


瑠璃色よりも濃い ゆるやかな水面


透明の窓に
柔らかい橙色の あかりがともった


輪郭にそうように生える
銀色の手すりをつかんで


大きな手に支えられ、足をかけたのは
ガコンと揺れる 白い甲板


飛び乗った魔法使いは
足元のロープとか、しばらくいじってて


ぶるぶるって音 辺りに響いた後



船の先端


真ん中に 白く発光するプリズム


右にエメラルド


左にルビー




行き先を照らす 星みたいな


三つのランプがともった ―――



「 ク…、クルーザーっ？！ 」




「――― "Let's GO！Standby Engine！

FULLで目指すは ――――
王子様の待つ、白亜の城へ"！！」