Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
手を振って、実家に入ると
カコちゃんの急な帰宅に
大喜びの、おじさんとおばさん
うちに
カコちゃんちに泊まる事を電話して
夕飯を食べさせてもらってから
お風呂に入って、二階へあがった
「うわあ!!久しぶりアーンド
布団あったかい!」
「おばさんいつも、フトン干しとるよ」
学校に行く時通るし
挨拶してるから、知ってる
「…そっかあ
あ〜!やっぱり実家
もどって来ようかなあ…
大学近いほうが便利かと思ったけど
結局自分で用しないといけないから
あんまり休めないんだよねえ…」
「カコちゃんは
学校の先生ば、なるんだよね」
「うん
… 最近少しづつ、島に人が戻って来てるし
今赤ちゃんの子達が、大きくなった時
島の学校に通わせてあげたいって
ず〜っと、思ってたから」
「…うん」
「でもさあ…
アヤ、本気にして
待ってたみたいだねえ」
「え…?」
「サイトの
これ、住所とか電話番号も
なにも書いてないもん
… あの子はどっか
お姫様みたいな所あるから
前も東京から来た人と
夏だけ付き合って、別れたりしてたし
――… さっ!寝よ寝よ!」
パチンとケータイを閉じ
電気が消されて、少したった頃
「…ほんとは私も、少しドキドキした」
カコちゃんの、そんな言葉が
豆電球だけの暗闇に響いた
「…うん、うちも」
だからわたしも、そう言葉を返した