Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
翌朝
いい天気
カコちゃんと一緒に
アヤちゃんちの前
「ア〜ヤ〜ちゃ〜ん!」
「がっこ行〜こう〜!」
しばらく待ったけど
出てくる気配ナシ
カコちゃんはケータイを
一回ポケットから出したけど
少し考えてから、またバックにしまった
「行こか、スイ」
のびをするカコちゃんの後ろ
一回頷いて、その背中を追う
でも港について
船が出る、ぎりぎりの時間に
アヤちゃんが、目を擦りながらやって来た
「――… カコちゃ!!
アヤちゃん来たあ!!」
「アヤあ!はやくはやく!!」
出発の、お知らせの声
わたしたちが小さい時には
この船も、もっと小さくて
時間も結構 のんびりだったけど
最近は、お仕事に行く人も多いから
かなり しっかりかっきりになってしまった
アヤちゃんの両側から手をひっぱり
おじさんに笑われながら、船に乗り込む
「いっちらっしゃい」
「いっち来ます!」
「行ってきまあす!!」