Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
「…ちょっ…!なんこれ!」
部活の朝練から戻って来た
ユニホーム姿の田中さんと
ケータイをいじりながら
教室に入って来た結衣ちゃん
――― 机と椅子は
教室の端に寄せてあったから
チャイムが鳴る前に、元に戻した
先生が、すぐに来て
机の中は、そのままだったから
教科書のページとノートを開く
「こぎゃん事しゆるの
絶対に、熊石ちゃ!」
後ろの席から 結衣ちゃんの声
でも熊石さん 今日、休みだ…
「…やったのは鈴木たいね、きっと」
前の席からは
廊下がわをじっと見てる
田中さんの声
いつも一緒の、熊石さんが休んでるせいか
いつもしゃべってて注意されてる
鈴木さんが、よそ見してない
「結衣、放課後
鈴木つかまえて、聞いてみるよ」
「い…っ、よかよ」
「でけんばい、こうゆう事は
ぴしゃーっと言うておかんと」
お昼は 屋上に行かず
食堂で、三人で食べた
そして放課後
「――― 宮本、ちょっと来てくれ」