Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜
ボー然としてるうちに
その人は ドアを出て ―――
ここにいる皆は
それぞれ喋ってたり、ジュース飲んだり
… うちの学校は
学年で上履きの色が違って
一年は赤、二年は黄、三年は緑なんだけど
体育の時
見た事ない男子とかが
赤い奴はいてたりして
ホントは皆、何年なのか
よくわからない…
「食べる?」
「…あ」
わたしも女の先輩に
クラスとか…名前とか聞かれて
カバンから出してくれた
輸入品で、ちょっと甘い
キャラメルがけのポップコーンを
一緒に食べた
「お」
「あ」
皆、しゃべるのをやめて
突然、黙った
何人かは一気に立ち上がって
フェンスのとこまで走って行く
聞こえて来たのはバイクの音
「ぅわっ!!
何その色!!ば〜〜か!!」
「カッコ悪っっ!!」
「馬鹿たいね〜」
皆ゲラゲラ笑いながら
届くわけないんだけど
持ってるジュースのパックとか
どんどん 下に投げてる
そのバイクは、真下まで来ると
エンジンを何回か
ブンブンブンって鳴らして
すぐに遠くへ行ってしまった