Crystal Sky 〜お姫様は、魔法使いに恋をする。〜



みんな、すごく慣れてる感じで
普通に スタスタ歩いてく


体育館のほうで
ボールを叩く音がして


… 茶髪の先輩の影に
なんとなく、隠れた…




ずっと続いてる植木と
緑いろの、網フェンス


「お?」


「…ぁ
ご、ごめんなしゃい!」




上を見てたら茶髪の先輩にぶつかって
あわてて謝って、次の言葉をさがす




「… こ、こぎゃんとこに、倉庫とか
消却炉あっけん…知らんかったちゃ」


「ん?

――― あ〜、ね〜
普段こぎゃん方、来なかもんな」


「あ〜
スイ、一年やもんね
文化祭げな〜?
こん辺で準備、しゅばってんね」


「お前、出とうと?!
俺、文化祭なんて、出席とったら
一回も出た事なかぞ」


「うちも体育祭は〜
見学で、出た事なかし」


「俺も〜
ダルか〜もん〜」


「な〜」




門は、カンタンに

キィって 開いた




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