夏の前の日
「もう5時過ぎじゃん。
今日けいすけらと焼肉だぞ?」
共通の友達。
けいすけ、が俺の“いってらっしゃい会”を
しようってことで焼肉を奢ってくれる。
「忘れてた。帰ろっか」
また切なそうに笑う。
今日のこともきっと数年後には一緒に
笑えれるだろうか。
時間が止まればいいのになんて
女々しいことを思いながら
帰路についた。
「楽しかったね〜見てよこれ」
さっき撮ったプリクラを見ながら
ゲラゲラ笑うリン。
「リン、こっちきて」
細すぎる腕を掴んで
ベッドにリンを引き寄せる。
「髪がぐっちゃんなる」
「俺、ボーズじゃけ関係ないし」
「フフッ自己中〜!!!」
いつもみたいに俺の脇にリンが
入り込んできて
いつもなら、こしょばいいって
どけるけど上から覆い被さった。
「・・・なぁ、オレんことずっと
好きでおってくれる?」