夏の前の日

「わりぃ、寝てた。ちょいあがって?」

「おいおいマジかよ。
 お前らデートじゃなかったん」

「帰ってきて、な」


ケイスケとケイの彼女は俺とタメで
ケイはリンと同い年。


「ユウくん、リンちゃんまだ寝てるっすよ」

「リン中々起きないんだよ。
 リンー?みんな来たぞー」

「んんー・・・、あ。おはよぉ」

最高に寝起きが可愛いリンを他の男に
晒したくなんかないけど
このメンツだしまぁいいか。

「焼肉行くんだろ?起きろ」

「みんないるじゃん、行こ行こー」

いつもマイペースなリンに振り回されて
でも、リンだからみんなうざがらない。

家でも外でも
お姫様なリン。



「カンパーーーイ!!」

カンナ以外はみんなビール。
カンナは、酎ハイ。

リンは楽しそうにカンナと話してる。
それを眺めているのを
ケイスケにバレてしまった。

「お前、気づきゃリンにどっぷりだな」

「天下のユウ君が尻敷かれてますもん」

話にケイも混ざってきて
からかわれる。
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