夏の前の日

リンのふっくらした唇に
何度もキスを落として耳元で

「リン、愛しとる」

そう囁くと
「こちょばいいけんっ」
って恥ずかしがる。

「リン、俺んが絶対幸せもんだわ。
 お前と出会えてまじよかった」

「クッサー。どしたんいきなり」

「おまっ、俺が真剣に言いよるのに」

「キャハハ」

リンが俺をおちょくるから
キスをして口を塞いだ。

「ーーーっ」

服の中に手を入れると
「汗書いたし、シャワー浴びてから!」
って、ストップがかかったから
渋々俺はリンをバスルームに向かった。



「なぇ、リンちゃん、泡溢れてない?」

「・・・ね、なんでだろ」

たまにみせる、おっちょこちょい。
俺は天然だと思うけど
普通って言い切るもんで。
そういうことにしている。

湯船に入ると、顔にまで覆い被さる泡。

ぜったいこれはやりすぎっしょ。
すっごいモコモコ。

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