夏の前の日
「午前中はタトゥースタジオでしょ?
やっぱリンも入れる」
「正気で言ってんの?知らんぞ」
俺が2つめのタトゥーを入れると決めて
自分も入れるかひたすら
迷っていたリン。
「入れちゃう。リン、Mだし平気って」
「じゃなくて・・・」
「足の甲にリンって入れるんでしょ?
じゃーリンはユウの名前入れる」
言い出したら聞かないリンに
もう諦めた。
入れる俺が、辞めとけなんて言えねー
「子供できても風呂行ける程度に。
これは約束だぞ?」
「ユウもお風呂好きだもんねー」
俺の言うことが伝わっているかどうか
それは分かりもしないけど
その辺の女に比べて頭はいいから
きっと大丈夫。
ーーむしろ良すぎて困るくらい
「そしたらご飯食べてー
プリクラなんか撮っちゃって、
・・・何しよ??」
旅行先の宿でする話みたい。
あーーーもう。
「リン?こっち向いて」
「なーーーんんっ」
顎先を無理矢理なほど持って
キスをした。
のぼせるまで、ずっと。
ずっと。