S(エス)な恋人  サドスティックラブストーリー


昨日、先輩から電話がかかってきて、あたしは次の日、『強制的に』先輩の家へ迎えにいかされた。少し違和感を覚えたのはこの頃。

「だから、俺、後ろ乗るからさ。佐倉がこいで?」


先輩の自転車に先輩が乗る。
先輩の自転車の後ろに先輩が乗る、そしてあたしが前でこげと?


「は?」


「早くしてよ、学校遅れるじゃん」


「は、はいっ」

あれ?なんか違う…

「俺、高校入って遅刻だけはしたことないんだよね」

「そうなんですかあ」

「そ、先生に目つけられると面倒だから」

あれ?

「そうですよねえ」

「佐倉さあ、なんかもっと気のきいた返事できないわけ?」 

ええ?!

「ねえ、きいてんの?」

後ろから先輩があたしの髪を引っ張った。

「いたっ!!」

「くくっ」

?かすかに先輩が笑ったような…てかほくそ笑んだような………

「なあ」

「へ?」

「前みて運転しろよ、危ないって」

「わ、ごめんなさい!っひゃっ!」

また、髪を引っ張っられた。

「くくっ」

やっぱり。


尚先輩はSだ。



公衆の場では、爽やかで優しい人ぶって…実はすんごいサド入ってたんだ…。

最悪だあぁ………。


これからどうすんの?あたしぃ〜

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