イジワル上司の甘い求愛
『私、浦島さんのこと……』
あの時、浦島さんの指輪が私の指に触れていなかったら何を言っていたのだろう。
好き?
沸き起こってきた想いが自分でも驚くものだったから、私は小さくその考えを断ち切るように首を横に振る。
だけど、その考えが消えてくれることはどうやら難しいみたいで、私の胸がキュンと高鳴る。
帰りの電車で揺られながら、浦島さんとの一連の出来事を思い返してみるけれど、思い出せば思い出すだけ鼓動が加速してしまう。
浦島さんのこと、応援したい。
私にできることがあるなら、彼を支えたい。
できることなら、これからも一緒の時間を過ごしたい。
やっぱり私、浦島さんのことが好き。
一度沸き起こってきた想いはきっと4年間ずっと私が心の奥底に鍵をかけていた気持ち。
そうなると、もう止めることが出来なくって私の胸いっぱいに浦島さんを想う気持ちが溢れ出てくる。