イジワル上司の甘い求愛

「うるせぇ、クソガキ」

浦島さんが鋭い睨みをきかして、3人の子供たちに面倒くさそうに呟く。

浦島さんの小言をしっかりと聞き逃さなかったらしい子どもたちは浦島さんに集中砲火を浴びせる。

「そんなこと言うってことは、お姉ちゃんのこと好きなんだろ?おじさん」

「あぁ、好きだよ。千晶のことが」

もう、売り言葉に買い言葉ってやつだ。

浦島さんの口ぶりだって、からかって盛り上がっている生意気、ううん、元気な小学生の子供たちとそう変わらない。

東京で見る浦島さんの姿とは全く異なる少年のような姿は、新鮮で、それでいてどこか懐かしい気だってする。


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