イジワル上司の甘い求愛
家に帰るなり、既に物置に近い状況になってしまっている自分の部屋に閉じこもる。
頭をクッションにもたげて、深く後悔が沸き起こる。
どうしてまた、浦島さんから逃げちゃったんだろう。
恥ずかしさと、4年前のあの日の記憶。
そんなの笑い飛ばしちゃえばよかったはずなのに……。
また答えをはぐらかしたまま、浦島さんから逃げだしてしまった。
大きなため息がさっきからもう数えきれないほど絶え間なく出てしまっている。
休み明け、どんな顔して浦島さんに会えばいいんだろう……。
考えただけで頭が痛くなりそうな問題のせいで、私はその日から数日間頭を悩ませてしまった。