イジワル上司の甘い求愛
「そっか、なるほどな。だからこうしてあるのか」

右手に顎を軽くのせ、一人でブツブツといいながら考える浦島さんの横顔をチラリと盗み見る。


近くで見ても涼しげで整った顔立ちだと惚れ惚れしてしまう。


「有瀬さん、例えばここなんだけど」

浦島さんとの距離の近さを意識してしまっている私なんて気が付いていないらしい浦島さんは、真面目な口調でマウスで画面をタッチしながら話し始める。


「ここの床下収納の入り口の扉の向きをキッチンの方へ変えるようにお願いできれば、階段下収納の1/3をパントリーとして使用することだって出来ないかな?」

なるほど!!
そうすると、私の考えている掃除用具や生活用品を収納するにはきっとちょうどいい程の広さになる。

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