【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜


「っておい!

真紘聞いてねぇじゃんか!」




「さっきからそんな真剣に何を見てんだよ」




「んー、内緒」




後ろには目もくれず、反対側の校舎を見ていると、

ブワッと風が吹き、保健室のカーテンが揺れた。




その瞬間見えた、

大原に身体を向けるような形で椅子に座ってる男の姿。




「わり、俺、行ってくる」




気づけば身体が動いていた。




手すりから手を離し、ベランダの入り口へと歩き出す。




「えっ!? 行くってどこにだよ!」




そんな声を背中に受けながら。






* * ・ * ・ * *


< 101 / 244 >

この作品をシェア

pagetop