【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「結城、くん……」
そこには、結城くんが立っていて。
久しぶりに会った彼は
制服もヨレヨレ、肩で息をしてる。
しかも傘を持っていないらしく、雨に濡れてビショビショで。
「なんで…、なんでここに……?」
結城くんが、私の目を見てる。
私の前に立ってる。
私の元へ来てくれた……?
なんで……?
「なんではこっちの台詞だ。
なんで学校来てねぇんだよ。
あんたの友達が心配して、あちこちクラス回ってた」
樹紗ちゃんが、心配しててくれたんだ……。
「すみません、妊婦さんの荷物運んでて…」
謝りながら、そっと結城くんの顔に視線を向ける。
そんなに真剣な顔して……
そんなに息を弾ませて……
結城くんも、心配してくれてたんですか……?