【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「何回電話しても出ねぇし、何かあったかと思うだろ」
「あ…、それは携帯の充電してなくて。
でも、大丈夫ですよ、私無事ですから!」
心配ご無用!という風に、ガッツポーズを見せると、結城くんは大きく溜め息をついた。
「はー……。
ったく、焦らせんな」
久しぶりに私に投げかけられた言葉は、相変わらず不器用だけど優しくて。
結城くんが私へと近づき、おでこを小突く。
「ばーか」
そんなやりとりが久しぶりで、
懐かしくて
胸が温かくなって。
だって、こんな風に話せるのがすごく久しぶりだから……。
「結城くんったら、相変わらず心配性ですね」
そう言いながら、思わずふふふと笑った私。
すると、結城くんが不意に目を逸らしたかと思った、
次の瞬間。
ぐいっと手首を掴まれ、私の身体は結城くんの方へと引き寄せられ
気づけば、彼の腕の中にいた。