【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「え……」
思いもよらない彼の言葉に
目の前が、ぐわんと揺れた。
それって……
それって、もう話したり、笑い合ったりできないってことですか……?
そんなの、嫌です……っ。
「で、でもっ、」
そう声を上げた私の頭に、結城くんがぽんと手を置いた。
「……っ」
いつもやってくれたのに。
なのに、なんで今日はその手がこんなに切なく感じるんですか……?
今までとは違う結城くんの微笑みに
私は何も返せなくて。
「幸せになれよ、大原」
何も言えないでいる私にそう呟くと
くるりとこちらに背中を向け
歩いていく結城くん。
遠ざかっていく、
結城くんの背中が。