【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
それからカフェを出て、私達はショッピングモールの中央にある大きな時計台へとやって来た。
時計台はこのショッピングモールのシンボルでもあり、時計台もまたクリスマス仕様に装飾されている。
二階の広場からキラキラな時計台を眺めていると、
その話題を切り出したのは、樹紗ちゃんだった。
「なぁ、未央。
柴崎のこと、どう思ってんの?」
それまでずっと笑ってたのに、一変、手すりに手をかけ、真剣な顔で私の顔を見つめていて。
私の顔から笑顔が消えていくのが分かった。
春樹くん……。
「好きってことが分からなくて……。
分からないまま、適当な気持ちでお返事するのは申し訳ないし……」
「好き、か……」
「ねぇ、樹紗ちゃん。
好きってなんですか…?」
ずっと分からなくて、悩んでいたこと。
好きってことが分かれば、このモヤモヤも晴れる気がして。