【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜


それからカフェを出て、私達はショッピングモールの中央にある大きな時計台へとやって来た。




時計台はこのショッピングモールのシンボルでもあり、時計台もまたクリスマス仕様に装飾されている。




二階の広場からキラキラな時計台を眺めていると、

その話題を切り出したのは、樹紗ちゃんだった。




「なぁ、未央。

柴崎のこと、どう思ってんの?」




それまでずっと笑ってたのに、一変、手すりに手をかけ、真剣な顔で私の顔を見つめていて。




私の顔から笑顔が消えていくのが分かった。




春樹くん……。




「好きってことが分からなくて……。

分からないまま、適当な気持ちでお返事するのは申し訳ないし……」




「好き、か……」




「ねぇ、樹紗ちゃん。

好きってなんですか…?」




ずっと分からなくて、悩んでいたこと。




好きってことが分かれば、このモヤモヤも晴れる気がして。


< 143 / 244 >

この作品をシェア

pagetop