【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
* * ・ * ・ * *
「えっ!
未央と結城が、仲直り!?」
更衣室に、いつもなら聞けないような樹紗ちゃんの大声が響き渡った。
次の日。
マラソン大会前の休み時間、樹紗ちゃんと更衣室で準備をしながら、昨日の出来事を話していた。
あまりにキャパオーバーなことが起こると、次の日に報告しあうのが習慣となってる私達。
「なっ、仲直りっていうか、私の中のわだかまりが解けたっていうか」
私は胸の前で手を振りながら、やんわりと否定する。
実際結城くんは、好きじゃないって言ったのを、私が聞いてたことは知らないわけだし。
「でも良かったじゃんよー、友達になれてさ。
これが恋に発展なんかしたりして」
ニヤリと口の端を上げる樹紗ちゃん。
「そっ、そんなわけないよ!」
「中学ん時は?
好きじゃなかったんだっけ」
「中学の時は、憧れてただけ」
悪い人じゃないっていうのは分かってるけど、男の子はまだやっぱり怖いし。