【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「まーなー。
不良の結城と、ピュア子ちゃんの未央が付き合うとか、確かにあんま想像できないな」
腕を組んだ樹紗ちゃんがそう言い、それに大きく頷いた時。
───ズキン。
突然、刺すような痛みが頭に走った。
痛っ……
「ん? 未央、大丈夫か?
顔色悪いけど」
「あは、う、うん、大丈夫……」
樹紗ちゃんが体操着に着替えながら、私の方へ心配そうな視線を向けた。
私はそれに、ひきつり笑顔をどうにか取り繕って応える。
この後、マラソンするのに。
樹紗ちゃんに見えないように、そっと頭を抑えると、
熱い……っ
額が熱を持ってることに気づいた。
なんで急に熱なんて……。
でも、樹紗ちゃんに心配掛けたくないし、走らなきゃ……。
きっと、そのうち治まるよね……?
けれど、そんな私の願いも虚しく、身体のだるさと頭痛は和らがないまま予鈴が鳴った。