【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
サッカー部は団体で走るらしく、樹紗ちゃんと別れた私はひとり校庭に出ると、もう大勢の生徒が集まっていた。
そこには───
着崩した体操着
太陽に反射して、綺麗な色を織り成す髪
結城くんもいて。
一瞬で、結城くんのことが分かる自分にもびっくりだ。
こんなに遠くにいるのに。
結城くんは数人の友達と話してるみたいで。
何話してるのかな。
そう思ったその時、またズキッと頭痛が襲ってきた。
だけど、それと同時にアナウンスが耳に入ってくる。
《女子の皆さん、スタート地点に準備してください》
しょうがない、我慢して頑張らなきゃ。
頭を抑えながらスタート地点に並ぶ。
そして、私の深呼吸に重なるように、パンッとスタートの合図が鳴った。