【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
一斉に走り出す女子達。
私も走り出すけど、身体が上下に揺れるたびに、頭も痛んで。
徐々に私は前の団体から遅れて行った。
そして、200メートルくらいほど走った頃。
クラクラと視界が揺れて、私は思わずしゃがみ込んだ。
「はぁ、はぁ……っ」
どうしよう……。
身体が重くて、もう走れない……。
女子の最後尾だから、周りに人はいなくて。
早く走らないと、男子がもうそろそろスタートして走って来ちゃう……。
と、その時だった。
「大原、大丈夫か!?」
そんな声が聞こえてきたのは。
「っ……」
視界に赤いピアスが映った次の瞬間、全身から力が抜けて、ふっと意識を手放した。