【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜


───意識が朦朧とする中微かに覚えてるのは、温かい誰かの背中と、必死で走るその人の息遣い。




なんでこんなに安心するんだろう……。




私はその温もりに身を任せるように再び目を閉じた。




そして次に目を開けた時、視界に飛び込んできたのは、真っ白な景色。




「大原」




その声に導かれるように、ゆっくりと首を向けると、すぐそばに結城くんが立っていて───。




って、結城くん!?




私は思わずガバッと上体を起こした。




すると、そこが保健室で、私はベッドに寝ていたということを悟った。




「な、なんで結城くんが……」




すると結城くんはそれには答えず、大きく息を吐き出したかと思うと、

あっという間に、ぐいっと顔を近づけてきて───




ゴツンッッ




「!?!?」




ず、頭突き!?!?


い、今、私、結城くんに頭突きされましたよね!?


< 45 / 244 >

この作品をシェア

pagetop