【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
「そーいや、結城のやつ、めちゃくちゃ美人の先輩振ったらしいな」
「え……?」
「美人も、スポーティー女子も、才女も、みんな告ってるのに振られてる。
結城は、どんな女子とだったら付き合うんだろーな」
す、すごいです……。
や、やっぱりモテモテなんですね、結城くん。
「案外、未央とかなんじゃねーの?」
樹紗ちゃんの思いもよらない一言に、私は思わず目をまん丸に見開いた。
それはもう、目が飛び出しちゃうくらいに。
わ、私っ!?
「あ、ありえないですよ、私なんてっ……」
きっと、結城くんの好きな人から一番遠いと思います。
だって
『俺、大原のこと好きじゃねーから』
中学の頃、きっぱりとそう言ってたんですから……。
分かりきってたことなのに、あの日のことを思い出したら、なぜかきゅーっと胸が痛みました───。
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