【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
はっとした瞬間にはもう、野球部の人達が
「すいません!」
口々にそう声を上げながら、ゾロゾロと集まってきていた。
び、びっくりした……。
「大丈夫でしたか…?」
そう言いながら、春樹くんに目を向けた私は、思わずハッとした。
だって……
「手から血が出てます……」
ガラスの破片が春樹くんの手の甲に刺さり、ポタポタと机の上に落ちている。
「え? あぁ、大丈夫だよ、これくらい」
視線を手に落とした後、そう言って、まるで安心させるかのように笑ってくれる春樹くん。
でも、でも
「そんなのだめです……!
私が手当てしますからっ!」
「…未央、ちゃん……」
野球部の人達が割れたガラスを掃除している中
私は春樹くんの手を引き、保健室へと向かった。
* * ・ * ・ * *