それぞれの恋愛事情


「俺さー花奈といると疲れんだよね」

夕暮れに照らされた私と優しかいない教室

その言葉にドキッとした

「・・・どうした、の?」

胸の鼓動が煩くせわしなく動き出す
優まで聞こえてしまうくらいドキドキと

「あいつさーいつもいつもべったりでさー、ほんとこっちが参る」

夕焼けが逆光になり優の表情が
わからないが
声のトーンからして少しイラついているようにも感じる

「た、大変だね・・・」

声が震えてうまくしゃべれない

「ほんと、花奈が山田見たいにサバサバしてたらいいのに」

「そ、そうだよねーははは・・・」




サバサバなんかしてない・・・

本当は叫びたかった


あなたのそばにいたくて、、

優しくされたって、
ふざけあったって、
気がないフリを精一杯していた

だって・・・

気づかれてしまったら・・・

あなたは離れて行くでしょ・・・?


そんな思いを心に押し込んだ

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