風変わりなシュガー
「だーめ。ダメに決まってるでしょ」
「何でー」
私はため息をついて腕を組む。
「もし相性が悪かったらどうするの?最悪の思い出になるし、それに行きずりの男と寝た女って思って、自分のことが嫌になりそうだからよ。皆が認めている通り、私は真面目なんです」
「い、行きずりの男・・・ガーン。それってオレかよ」
「行きずりでしょ、別に友達でも恋人でもないんだから」
「ガーン」
しばらくシュガーは、ガーンガーンと繰り返していたけれど、その内また顔を上げて言った。
「すっげー相性がいいかもよ?」
「は?」
「オレとメグ、すっごく相性がいいかも。そしたらこの夏の最高の思い出になるだろ?試そうよ~」
シュガーの目は力を持ってキラキラと輝いていた。とても真剣に私を見ていて、これがこの男の力なのだな、と納得してしまったくらいだ。今は彼の全意識が私へと真っ直ぐむかっているのがひしひしと判る。
「気になるんだよ、砂糖をそのまま食う女なんてきっとメグくらいだし、体がすっごく甘いのかもだろ?あそことかあそことか!オレと楽しいことしよ~よ~!メグの味が知りたいんだよ~!」
「・・・どっちにしろ、オーラルセックスは好きじゃないの」
手刀でコーンとシュガーの目の前のカウンターを叩くと、シュガーがさっとその手を捕まえた。
「なあってば。最後に、抱かせて」
「―――――――」