あの日の桜はⅡ【大幅修正中】


 ・・・千景が読めない。


 戸惑う私をよそに千景はすいすい泳いで、引っ張っていってくれる。

 
「もう、びっくりしたんですからね!」

 そういえば、千景は全然悪びれた用もなく

「ごめんって、でもさっき莉子照れてた?」

 っな!!

 ちらりと、こっちを見てそう笑う千景がいつもに増して妖艶に見えて、思わず言葉が詰まった。

「そ、そんなわけないです」

 いや、ちょっとは照れたかもしれないけど。

 だ、だって。

 あんなにぴったりくっつくことないじゃんか。

 私だって慣れてないんだし、いや、慣れてたとしても耐性なんてあるわけないし。

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