あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
「まーまーそんな怒んないでって、あとでかき氷おごってあげるからさぁー」
珍しく、もので釣ろうとしている千景。
普段ならぜーったいに乗らないけれど、今日は特別。
せっかくの海だし、私もかき氷食べたいし、
「仕方ないのでそれで許してあげます。あと、帰りにアイス買ってくれたら」
そういうと、千景からも葵からもぷっと噴出した声が聞こえた。
「っふ、ものにつられすぎでしょ莉子ちゃん、しかも追加注文とか…」
「っぷ、いや、俺もそれは意外だったわー」
まだクスクス肩を揺らす二人に私も思わず、頬が緩んでしまった。
「いいじゃないですか、ほらほら、千景早く行かないと龍たちが怒ってますよ」
すっかり忘れてた三人のことを思い出し、私は千景をせかした。