あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
私は小さく息を吐きだし、葵に微笑んだ。
「そろそろ、行きましょうか」
みんなはもう先に行ってしまっている。
向こうにいる龍が「おーい、早く―」と手を振っている。
「そうだね」
それに気づいた葵もにっこり笑うと、私たちはみんなのもとへと歩き出した。
もし、わがままを言っていいのなら。
私は__________________たい。
それがかなわない願いだとしても。
私は振り返り、もう一度だけオレンジ色の海を見つめ、歩き出した。