あの日の桜はⅡ【大幅修正中】

　
少し、照れくさいというのもあるけれど、やっぱり単純に気にかけてくれるのがうれしかった。

『そうか…悪い、それだけ聞きたかった。じゃあな』

「うん、おやすみ」

『おやすみ』　

　少しの沈黙の後、プツと通話が切れた。

　本当、心配性なんだから。

　それを聞くために電話、なんて。

　本当は聞きたいことあったはずなのに、言わない。

　ばれなかったかとか、様子はどうだったかとか、聞かれて困ることでもないけれどきっと、遠慮したんだろう。

　なんだかんだ忠告だのしつつも、私が楽しかったらそれでいいやって思ってくれてる部分もあるのだと思う。

　自惚れ、かな。

　なんて思いながら、スマホを机の上に置き脱衣所へと向かった。