あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
自分の事を棚に上げ、陸で遊ぶ千景に陸は呆れるようにつぶやいた。
千景は当然、それに動じることもなく口を開く。
「そだねー。でも、別に俺は好意を寄せてるわけじゃないからさぁー下心はないのよー」
ゆるりとした口調でそういう千景の言い方はまるで
「俺と龍は好意を寄せてるって言い方に聞こえるけどな、それ」
「ありゃ、違った?」
その言葉に陸はうっと、唇をかんだ。
好意を寄せていないと言えば、嘘になるけれどそれを明確に肯定できないのも事実。
龍は次第に心を開いているようにも見えるがほかのメンツは違うように陸には見えていた。
馬鹿って言われてる陸にだってそれくらいわかる。
それに、そういうことに割と敏感でもあった。