あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
「何?」
反応の冷たさにおぉ、怖い怖いと呟いている千景は放っておいて。
葵はカタカタとキーボードをたたく手を止めた。
「前にさースタンガンで海里さんとこ行ったじゃん?」
そういや、そんなこともあったなと葵は思い出した。
もうあれから結構立つんだなぁ、と莉子ちゃんといる期間が長いことを改めて実感した。
「それが?」
「こないだちょっと、龍が気になること言ってたんだよねぇ」
「先に帰れって言われて出ていったんだけどー出ていく際にねぇ、
_________“久しぶり”って聞こえたらしい」
思わず、目を見開かせた。
すると、愉しそうな顔をした千景が葵の目に入る。
心臓がやけにドクドクと音を立てる。
「ま、聞き間違いかもしんないんだけどさぁー。“あの”海里さんが自ら進んで見知らぬ女子と二人きりを望むってのも変な話だったなぁーって思い返せば」