あの日の桜はⅡ【大幅修正中】

 少し、ドキリとした。

 はっきりと、まっすぐに言われた言葉にはどう、返していいかわからなくなる。

 千景や葵みたいに駆け引きなら適当に言葉を並べられるのに。


 ごまかしもない、含んだいい方でもない、

 ただ、純粋なその言葉に私はきちんと返せる自信がない。


 私を知れば、みんなが傷つくのはわかってるのに。


 

 できる事ならすべてを言ってしまいたい。

 吐きだして、楽になりたい。

 そう思わないこともない。


 だけど、それをはばかるのはやっぱり、私の弱さだ。

< 203 / 227 >

この作品をシェア

pagetop