あの日の桜はⅡ【大幅修正中】

「ねぇ、陸」

 私は陸の目をまっすぐ見た。


「何を、しりたいですか?」

 気づけば、そんな言葉を口にしていた。


 本当はわかっている。

 彼らのいう「知りたい」は私の好き嫌いでも、プロフィールでもない。


 この「物語」のもっと核心的なものを指すことを。


 だけど、私は。

 
 それを伝える気はない。



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