あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
私の事をよく思わない人も、認めてない人も、腹の探り合いが繰り広げられるのもあるのに一緒にいるなんて。
「そっか」
陸は私が想像してたより柔らかな表情で、納得したようにそういった。
そして、そのまま陸は次の質問へとは移ろうとしなかった。
「それだけ、ですか?」
もっと具体的なことを聞かれるだろうと思っていた私にとって少し、拍子抜けだった。
「そうだな、俺は別に莉子が誰で、どういう秘密を抱えていようがいいって思ってる」
「・・・」
「そりゃ、気にならないってことはないけどさ、莉子は悪い奴じゃないし俺たちを救ってくれてる」
「その事実がありゃ、俺は別にいいんじゃねぇかなって。人に言えないことなんて誰にでもあるしさ」
陸の気遣いだってわかっていても、今の私はその優しさに甘えるしかできない。
「…ありがとうございます」
そう一言いい私は微笑んだ。