あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
性格に難ありだ。
顔もよく、頭もいいのに中身がこんなのじゃね。
ジトっと冷たい視線を送ると千景は諦めたように息を吐き、莉子ちゃんのもとへとやってきた。
「にしても、莉子がこんなとこで寝るとはね、珍しいねぇ」
千景はソファの前にしゃがみこみ、莉子ちゃんの顔を覗き込んだ。
普段なら気配で起きるような莉子ちゃんが今はこんな近い距離に千景がいても起きないなんて。
よほど疲れていたのだろうか。
なんて思いながら自分自身もひどく疲れていることに気づく。
いつもよりなんだか体が思い気がするし、今日は早く帰った方が良いかもしれない。
海に行くのだって近いし。