あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
「そう言えば、葵、連絡ありがとうございます」
口に含んだパンをかじり終わり私は口を開いた。
葵はそれで伝わったのか、あぁと頷くと微笑んだ。
「ううん、俺に出来る事ってそれくらいしかなかったからさ。礼ならあの変態に言ってよ」
ニコニコしているが何かあったのか千景のことを変態と呼ぶあたり私が寝ている間にきっと“何かが”あったのだろう。
「千景がどうかしたんですか?もしかして、あの部屋千景のだったり?」
「そうだぜ、葵が言うには熱に気づいたのもあの悪魔だったって」
陸が口を動かしながら毒を吐いた。
そんなことを言っているからまた、いじられるのではないかと思うけれど。
千景が気付いたって言うのは意外だったなぁ。
私に対して敵視、警戒、って言う感じが受け取れたのに。