あの日の桜はⅡ【大幅修正中】

「ごめん、俺が気づいていれば」

 また、眉を寄せて謝る葵に私は両手を小さく振り

「いえ、そんなことないですって。それよりも今日こそ水着を買いに行きませんか?」

 そういえば、と思いだしたのはこの前の勉強会のことだった。

 あの日、みんなが水着を買いに行ったのはよかったんだけど、結局決まらずに帰ってしまって丁度ここにいるメンバーが買えなかった。

 千景と龍はすでに持っているらしくてよかったんだけど、ここの4人は新しく買おうって事であさってに控えた海に向けて準備をしたい。

 そして何よりも、千景を連れていくと面倒な事にしかならない。

 この間だって私に進めてきたのがなんでか、おかしなものばっかりだった。
< 74 / 227 >

この作品をシェア

pagetop