ぁなたの元へ
『そか。愛ってさ、ちょっとの事だと我慢してくれるじゃん?だから楽だよ。』






ぁ…





この言葉を聞いた瞬間、気付いたんだ。













自分の気持ちが“情”になってしまっていることに…





そして恭斗も…






それから駅までは、愛は黙り続けていた。




少しでも喋ると自分の気持ちを隠せそうになかったから―







途中で恭斗にどしたの?疲れた?
と言われ珍しく、ウンと応えた。




もし、疲れてないって言ったらじゃあ、なんで黙ってるの?
って言われそうだし…




そんな事を言われたら、それこそ今気付いた気持ちを言ってしまう気がしたから…






愛は恭斗が好きなんだから大丈夫…
大丈夫だょ…―









それから、家に帰りずっと悩んでいた。




愛が一緒に居たいのは、

恭斗?




それとも…









…先輩?




ふとある言葉が頭をよぎった。






【二兎追う者は一兎をも得ず】




どっちを追うか決めよう!!どっちも逃すのだけはイヤ…


その瞬間急に睡魔が襲い、眠りについた。
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