ぁなたの元へ

『愛〜!!帰るよ〜!!』


みんなの所に行くと麻美が待ちくたびれたと言わんばかりの顔で立ち上がった。


『ごめん〜!!あれ?みんなはぁ?』


『とっくに解散になって帰っちゃったよ…
ところでどこ行ってたの?』


教室に帰る途中に麻美にそう聞かれて思わず戸惑ってしまった。



『ん?あ…いや、トイレに行ってただけだよ!!』



『ふ〜ん…』




麻美…絶対気付いてるよね…


普段、愛一人でトイレなんか行かないもんね…







でも…






これは言えない…






言っちゃいけない気がするんだ…















龍一…



あなたの涙を見たのはこの時だけじゃなかったよね。





辛いことも


悲しいことも…






いっぱいあったよね…














そして…


あなたは愛にとってかけがえのない存在になりました。
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