ぁなたの元へ
プルルルッ―

プルルルッ――



ガチャ…

『もしもし?どした?』

『あッ…こんな遅くにごめんね?今大丈夫かな?』


『おう。なんかあったの?』

普通、こういう場面ではすごく緊張するんだと思う。


けど、愛は不思議な程落ち着いていた。

『…あのねッ―急なんだけど…愛、最近恭斗のことが好きかわかんない…』


こんな時まで“別れて欲しい”ってハッキリと言えない自分にすごく腹が立つ…


『あ〜…実は、俺も好きじゃないわけじゃないけど、前ほどではないんだ…』


『恭斗もだったんだ……あのさ、愛達…友達に戻らない?時間はかかるかもしれないけど…』


『だな。お互いのためにもそうした方がいい。何もしてやれなかったけど…ごめんな?
でも、本当に好きだったよ?結婚だって考えてたんだぜ?俺達…離れすぎてたな…』


『愛もだよ…愛も本気で好きだった。愛こそごめんね?我が儘いっぱい言っちゃって…』


『それが愛の可愛いとこでもあるんだよ。じゃあ…サヨナラだな…』


『うん…今までありがとね。じゃぁ…バイバイ…』


『うん、幸せになれよ!!バイバイ。』
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